2010.04.20 エコノミスト 2頁 第88巻 第24号 通巻4101号 72~73頁 

特集 中年男性の悩み

脱毛症
塗る「リアップ」、飲む「プロペシア」
その効果にすがりたい

薄毛や脱毛は、気にしないでと言われるほど、気になるもの。
近年は有効とされる薬も発売され、早めに手を打てば改善が期待できる。

 国内の男性型脱毛症の人は推計で約1280万人。薄毛を改善する薬の1つ、大正製薬の「リアップ」は、1999年の登場以来、市場を席巻している。頭皮に塗るタイプ(外用)の育毛・養毛剤の国内市場は約250億円規模だが、シェアは5割以上。また、2009年6月に、主成分ミノキシジルを従来の5倍配合した「リアップX5」を新発売し、09年4月~12月までの「リアップ」シリーズ全体売り上げは約140億円(前年比約20%増)になった。
 脱毛症の専門医である東京医科大学病院皮膚科の坪井良治教授は「男性型脱毛症では、ヘアサイクルが短くなって髪の毛が細く短い状態で抜け落ちるが、ミノキシジルは、血行を促進してダメージを受けている細胞を活性化する働きがある。その結果、毛髪が太く長くなる」と説明する。
 そもそも髪の毛は、根元の毛母細胞が増殖して成長していく。1日に約0・35ミリ伸び、2~6年の歳月を経て太く長くなる。これが成長期。その後、2週間の退行期、3~4カ月の休止期を経て抜け落ちてゆく。ところが、男性型脱毛症では、成長期が短くなるため、毛髪が細く短い状態で抜け落ちてしまう。ミノキシジルは毛髪の成長を促し、抜け落ちるのを防ぐ働きがあると考えられている。
 もともとミノキシジルは米ファルマシア・アップジョン(現ファイザー)社が高血圧の治療薬として開発し、血圧を降下させる経口薬だった。ところが毛が生える副作用が見つかり、その後、塗る薬として開発され、88年に米国で発毛・育毛剤の医療用医薬品として承認を受けた。この段階では、病院で処方される塗り薬だった。
 96年に薬局でも手軽に入手できる一般用医薬品として承認を受け、米国では「ロゲイン」、欧州では「リゲイン」として発売された。ミノキシジル1%配合と5%配合があり、現在、世界90カ国以上で医療用医薬品、約40カ国で一般用医薬品として販売されている。
 日本では、すでに海外で一般用医薬品として発売されていたこともあり、医療用医薬品を経ずに、直接、一般用医薬品として承認申請して認められた。ただし、治験における皮膚のかゆみなどの副作用を考慮し、当初は、ミノキシジル1%配合のみで、発売から10年経った昨年、5%配合が認められた。
 通常、育毛剤の新製品の人気は、発売当初が最も高く、その後は徐々にしぼんでいくのだが、リアップX5は発売から半年後の昨年12月も前月比で売り上げを伸ばすなど好調だ。

酵素の働きを阻害

 一方、飲む治療薬の「プロペシア」(成分名フィナステリド)は、国内で05年に承認された。米メルク社が開発し、現在60カ国以上で発売されている。09年の全世界の売り上げは4億4000万ドル。国別の売上高は公表されていないが、日本でも「売り上げは伸びている」(販売を担当する万有製薬)という。
 プロペシアには0・2ミリグラムと1ミリグラムの錠剤があり、日本人には、臨床試験で0・2ミリグラムの少量でも効果が得られることが明らかになっている。ただし、医療機関で処方を受けなければならない医療用医薬品で、自分で直接、薬局に行って手軽に買えない点が、リアップとは異なる。
 プロペシアは1錠250円。医療機関にもよるが1カ月で7000~1万円程度かかる。リアップX5(約1カ月分、市販価格は7000円前後)よりやや高めだ。
 プロペシアの効き方はリアップとは違う。男性型脱毛症は、男性ホルモンの一種、テストステロンが、血流に乗って毛髪を育てる毛乳頭にたどり着いたときに、ジヒドロテストステロンという物質に変化することで起きる。ジヒドロテストステロンがたくさん生じると、ヘアサイクルが短くなり毛髪は太く長く成長する前に抜け落ちてしまう。
 この過程に「5αリダクターゼ」という酵素が関わっている。プロペシアは、もともと前立腺がんの治療薬で、5αリダクターゼの働きを阻害し、テストステロンがジヒドロテストステロンに変わるのを防ぎ、男性型脱毛症の進行を抑える働きがある。
 プロペシアの治験でやや有効と判定されたのは、1年後が58%、3年後が78%。ヘアサイクルが長くなって毛髪が長く太く育つため、期間が長いほど見た目にも髪が増えたことがわかりやすくなるという。ただし、毛根が完全に閉じてしまっている部分では効果は得られない。また、飲むのを止めると男性型脱毛症は進行する。ちなみに、プロペシアは酵素に働きかけるため、直接的な男性ホルモンへの影響はないという。

早めのケアが大切

 男性型脱毛症は、遺伝に関係しているとされるが、まだわからないこともある。父親が薄毛でも息子はフサフサというケースもあるからだ。遺伝傾向があっても、必ず薄毛になるとは限らない。特定の医療機関では、毛髪や血液を使ってプロペシアが効きやすいかどうか調べる検査も行われている。東京医科大学病院皮膚科では検査料は2万円だ。
「ただし、まだ研究段階なのであまりお勧めはできない。がんの腫瘍マーカーのように、数値が高ければがんが生じているといったきちんとしたデータが、男性型脱毛症の検査で得られるわけではない。むしろ、早めに対策を講じることで、男性型脱毛症を食い止めることが肝心」(坪井教授)
 今のところ、医学的に有効と認められている治療薬はプロペシアとリアップしかない。海外では、前立腺肥大症の薬「デュタステリド」の臨床試験が行われているがまだ承認されていない。
 また、脱毛には男性型脱毛症だけでなく、円形脱毛症もあり、仕組みが異なっている。ストレスなどで血管が収縮して血流が滞り、円形に脱毛した場合は、ストレスを取り除けば自然に治るケースが多いという。自己免疫性の円形脱毛症は、自分のリンパ球が毛母細胞を攻撃してしまうことによって生じる。男性型脱毛症は、額の髪の毛の生え際が薄くなるM型と、頭のてっぺんが薄くなるO型に大別できるが、それに当てはまらず、円形に、ときには全体的に抜け落ちるのが特徴だ。このような場合は、皮膚科で専門の治療を受けることが望ましい。
 一方、医療ではないが、薄毛や脱毛に悩む人を対象に発毛の施術などを試みる会社も多く存在する。例えば毛髪クリニックリーブ21は3月から髪の健康診断と称して「髪ドック」というサービスを開始。毛根の状態や毛髪に含まれるミネラル成分などを調べて、髪や頭皮の状態と脱毛予防のアドバイスを行うなど、医療機関以外もあの手この手で顧客の開拓に力を入れている。
 こうしたなか、治療面では新しい動きがある。日本皮膚科学会は4月17日に医学的根拠に基づいた「男性型脱毛症のガイドライン」(表)を発表する予定だ。これまで不統一だった男性型脱毛症の対処法とその推奨度合いなどを示して、医療現場や薬・育毛剤選びに役立てようという狙いだ。

毎日新聞

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