昨年承認された医師処方の「薄毛治療飲み薬」、効果に差 満足度に開き 

 日本では30代の1割、60代の5割が抱えるという男性型脱毛症。その進行を抑える初の医療用飲み薬「フィナステリド(商品名プロペシア)」が昨年末に承認され、薄毛は市販の外用薬によるケアだけでなく、病院で処方を受けて服薬治療ができるようになった。この薬の効果は、半年以上かけて見極めることが望ましいとされる。発売から9カ月がたって、医療現場ではどう受け止められているのだろうか。(権敬淑)

 ●男性ホルモン弱めて脱毛抑える
 男性型脱毛症は、遺伝的な要因を背景に、思春期以後の若年に始まる進行性の頭髪の変化だ。通常なら9割が成長期にある頭髪のバランスが崩れて、休止期の毛が増える。毛の根元にある毛包(もうほう)が縮む結果、毛は軟らかく細くなって、数も次第に減る。変化が額の生え際や頭頂部に限られるのが特徴で、毛の密度が全体的に低くなる壮年性変化とは区別される。
 従来の育毛剤、養毛剤は、血行の促進や、毛根にある細胞の活性化など、頭皮の局所の環境改善に主眼を置いてきた。これに対し、フィナステリドは薄毛の一因とされる男性ホルモンの働きを弱める。ホルモンが働く際に必要な5αリダクターゼという酵素のうち、前頭部・頭頂部の毛包やひげ、前立腺などにある2型だけを抑えるのだ。
 「全身に分布する1型の酵素は働くため、体の機能を保つのに必要な男性ホルモンの働きには影響なく、服用できる」と板見智・大阪大教授(皮膚科)。ただ、肝機能が悪い人は要注意。また、飲むと、前立腺がんの指標とされる検査値PSAが通常の半分に下がるので留意が必要だ。
 女性での効果は未確認。特に、妊婦や妊娠の可能性がある人は、飲んではいけないことになっている。

 ●半年服用し半数「効果あり」
 服用は1日に1錠。いつ飲んでもいい。坪井良治・東京医大教授(皮膚科)は「増毛効果は半年から1年で頭打ちだが、髪は伸びるので、写真による『見た目』では3年服用者99人のうち6%が著しく改善し、中・軽度も合わせると78%で改善した、と臨床試験では報告された」という。
 東京医大ではこれまでに約400人に処方。主な副作用とされる性欲減退や勃起(ぼっき)不全などは、飲み始めに一部の人で見られるが、続けるうちに解消される人がほとんどという。「世界的には8年前に発売が始まった。米国では前立腺肥大の治療薬として5倍量も処方されているが、それでも重篤な副作用報告はない。現時点では、安全で使いやすい薬といえそうだ」
 50代の坪井さん自身、4カ月前から服用を始めた。やや薄くなりかけた服用直前と現在の写真を比べると、劇的な変化とはいえないが、頭頂部の濃さはわずかに増している。
 効果や副作用については長期的に見ていく必要があるものの、実際に処方している複数の専門医らの経験を総合すると、服用から3カ月から半年程度で、半数程度に見た目の維持やなんらかの改善が見られる、というのが実感のようだ。従来の育毛剤などとの併用がより望ましいという。
 ただ、医師が認める客観的な効果と、フサフサ髪を期待する服用者の満足度は必ずしも一致しない。「最初の1年は増毛が期待できても、その後は進行を食い止めるのが本質。やめればまた進む」と、荒瀬誠治・徳島大教授(皮膚科)。20代の来院者の中には、全く薄毛の心配がないのに、「抜け毛が多い」と心配して薬を求める人も多い。こうした人では、むしろ精神的なケアが必要だ。
 「治療である以上、写真などを使った客観的な効果判定が求められる。効かない人には、きちんと伝えることも必要。また、いつまで飲み続けるのか、説明と理解が不可欠だ」と荒瀬さんはいう。

 ●塗り薬・再生治療にも期待

 国内では0・2ミリグラム錠と1ミリグラム錠があり、メーカー参考価格はいずれも1錠250円(税別)。薬代のほかに、診察代や検査代などがかかる。公的保険の利かない自由診療で、通院は1~2カ月に1回。大学病院などでは初診時の支払いが1万円前後が相場のようだ。クリニックの中には月3万円の定額制のところもある。
 発売元の万有製薬はウェブサイト(http://aga-news.jp/)で、処方を受けられる医療機関名を公表している。必ずしも頭皮を専門とする皮膚科や形成外科などばかりではないようで、目立たないように通うなど、求めに合う医療機関を自分で選ぶのがよいだろう。
 フィナステリドは皮膚からは浸透しにくいため、市販の塗り薬にはならない。次世代の薬として男性ホルモンの作用を抑える塗り薬の開発が期待されているが、実用化にはもう少しかかりそうだ。
 将来的には、自分の毛の細胞を使った再生治療が注目される。「毛乳頭から毛が再生できることは動物実験で確認済み。ヒトでも報告が出始めた。企業と連携した研究も盛んで、5年以内にはメドがつくだろう」と、大阪大の板見さんは期待を込めて話している。

『朝日新聞』(2006年09月25日、朝刊)

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